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進撃のレジギガス 製作者 CRESTさん 使用RPGツクール RPGツクールVXAce 戦闘システム オリジナルアクション バージョン情報 本編:1.0(2020年10月10日現在) こちらの作品は『進撃の巨人-Attack on Titan-』を元にしたアクションミニゲームとの事です。 更にはスコアの共有をTwitter上で行えるとのことです。 製作者のブログ ダウンロード配信サイト
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part1 388 その日の夜。 消灯前の男子寮で何やらワイ談が始まっていた。 話題の中心はハンナとつきあっているフランツと、意外にも経験のあるコニー。ジャンは話の輪からつかず離れずの位置で聞いていた。 「なぁ、やっぱイク時は自分でするより気持ちいいのか?」 「うーん、最初はあんまり。気をつかったし…」 「フランツそりゃ相手次第じゃね?オレは気持ちよかったぜ」 「まじかよコニー、相手誰誰だようらやましい」 冗談交じりにサムエルがちゃかす。 「ま、村でも1、2を争う美女だな」 コニーは自慢げな様子で鼻をこすった。 「あーチクショウ、ありえねぇ…」 そこへ、風呂から帰ってきたライナーが合流した。 「なんだよ、おもしろそうだな」 「ライナーの自慢話はいいよ。田舎は羨ましいよな、若者宿で筆おろししてもらえるんだ から」 サムエルが新たな「自慢しい」を恨めしそうに見上げた。 「ん?若者宿は希少な夜這いの経験をフェアに分けあうための公正な組織だぞ?筆おろし は後家さんの専売だぜ?ま、オレは村のお姉さまにいただかれたけどな」 こともなげにライナーが答えた。 「…ってことは、もしかしてコニーは後家さんに初めてをささげたのか?」 サムエルに痛いところを突かれたらしいコニーは、苦しそうに言い返す。 「…そうだけど、すげーやさしくて美人だったんだ」 聞くともなく聞いていたジャンだったが、気になる単語を耳にし、ライナーに声をかけた。 「おいライナー、その『若者宿の夜這い』ってなんだ?」 普段その手の会話に加わらないジャンの質問にライナーはちょっと驚いて、けれどすぐに 「質問大歓迎」といった表情になって答えた。 「若者宿は若者宿さ。誰がどの娘に夜這いをしていいか決めるんだ。ヨソモノが来ないよ う見張りもするぜ。町にはないのか?」 「…決める?娘の意思はどうするんだ?あいにくトロスト区にはない習慣だったんで…」 「…そうか?…え、でも夜這いなしでどうやって体の相性の善し悪しが分かるんだ?」 「え?いや、ふつうに申し込んでお付き合いして…だが…?」 思ってもみないところで、地域による習慣の違いがあるようだ。ジャンはなんとなく、今 朝のサシャの様子の謎が解けたような気がした。どうやらサシャ、コニーとライナーは同 じ文化を共有しているらしい。 「なんだかまどろっこしいな。それじゃ相性のいい相手に巡り合うまで何度も付き合わな きゃいけないのか?」 ライナーの質問に、今度はジャンが答えた。 「当たり前だろ。遊びじゃなくて真剣な付き合いだってこと分かってもらわないと」 「…ふーん?」 釈然としない様子のライナーに、それまで成り行きを聞いていたアルミンが説明した。 「僕は町で育って村で開拓してたから両方分かるけど、つまり町には多様な人が居住して いるから女子は正式な申し込みを受けてからでないとつきあっちゃいけないんだ。でも村 では誰もが知り合いだから、選び方がより親密になるっていうか…若者宿で統制がとれて いれば男も下手なことはできないしね」 「なるほど~」「へえ~」 町の出身者と村の出身者双方から感嘆の声があがったが、町の出身者の方が若干羨ましそうだった。 「すげぇな、若者宿。つまり全員とヤれるってことだろ?」 「何言ってんだ、その気のない娘や、親が許嫁を決めた娘は対象外だよ、当たり前だろ」 「意思がある娘には誰でも行けるのか?」 「まぁおちつけ。初回は権利は平等だ。けど次からはNG、なんて言われたりすると調整 が難しい」 「あー、揉めそうだな…」 「ライナーは何人くらいとやったんだ?」 「いや、オレは入隊前に3人…か?」 「え!?いつの間に?」 ライナーと同郷のベルトルトの驚きが皆の笑いを誘った。 「けどまぁ、町の諸君は経験もないまま本命女子に挑もうってんだから勇ましいよな」 コニーが無駄に強気な発言をして、町出身者のブーイングをくらった。 ジャンはふと、「肉でサシャを釣ろうとしたのは誰だ…?」と思い、けれどすぐに「同期と は限らないよな」と、打ち消してみた。
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part1 373 サシャ・ブラウスの朝は早い。 朝靄にまぎれて兵舎を離れ、演習林の中で根菜を集めて粥にしたり、時には野鳥を捕ら えて干し肉にしたりと、食料調達に余念がない。 ある朝、サシャは前日に設置した罠を確認しようと林に入った。足を踏み入れてすぐ、 鳥たちの様子がおかしいことに気づいた。いつもならチュルチュルと恋歌を鳴き交わして いるところが、その日はヂヂヂ、ギャギャギャ、という警戒音があたりに飛び交っていた。 サシャは用心深く歩を進めた。自分以外の誰か、または何かが森に入っていることが想 定されるため、先に相手を見つける必要があった。 まわれ右をして兵舎に帰る、という選択肢はなかった。実技演習の時に偶然良い獣道を みつけ、機会をうかがってようやく設置した仕掛けだったので、なんとしても成果を確認 したかった。また、他人に見つかったら後が面倒だ。…演習林の中で狩猟をしてはいけな いという軍規はなかったが、していいという記述もない、という察しがつくくらいにはサ シャも成長していた。 分け入っていくにつれて嫌な予感がして足を早めた。どうも騒ぎの中心は仕掛けたあた りらしい…鹿か猿でも掛ったのだろうか?立体起動装置があればさっさと上から確認でき るところだが、あいにく装置は夜間、倉庫で厳重に保管されているのだった。 やがて目的地付近から、枝が揺れる大きな音が聞こえてきた…獣ではないようだ、「チク ショー」という怒声も聞こえてきたから。誰かが争っているのだろうか? サシャは、声が若いことにほっとした。うまくすれば上官ではなく、罠も気づかれない かもしれない。それにしても位置が近すぎる…そう思いながら身を隠して付近を確認した サシャは、「あっ」と叫んで駆け出した。 そこには、木の枝から逆さまにぶら下がったジャンが「かかっていた」。サシャは前日、 地面に置いたワイヤーの輪を埋め、そこを踏むと輪が締まって足をとらえ、同時に引き下 げておいた木の枝が元に戻る「括り罠」を仕掛けていたのだが、どうやら誤ってジャンが そこを踏んでしまったのだ。 「ごごごごめんなさいぃぃ…う、うごかないでください、今とりますから~」 「クソッ、外れろ!はずれ…あぁ?サシャか?助けてくれ、早く!」 ジャンは足首のワイヤーを外そうと暴れていたが、サシャが来たことに気づくと大人し くなった。 サシャは青くなってジャンの体をひっぱり下ろした。2つの「疑問」が頭の中をかけめぐ る。1つめは、「小動物用の罠だから人間では反応しないはずなのに、機構に問題があった の?」という技術の問題。2つめは、「ここは授業の時以外誰も来ないのに、どうしてジャ ンが?」という疑問だった。 「大丈夫ですか?…今切るので、頭に気をつけてくださいね?」 「ちょ、ちょっと待て!下に何もないだろうな!!」 サシャは小刀を取り出し、的確な動作でワイヤーと枝の接合部分を抉った。半分ほど切 れたところで木のしなりが二人分の体重に負け、枝はメリメリと裂けながら地面に向かっ て下がってきた。ジャンは頭を打つことなく、積もった落ち葉でふかふかの地面に難着陸 した。 「ふぅ~、よかったですね~、まっさかさまに落ちなくて済みましたよ」 「よかったですねじゃねぇよ!!さっさとワイヤーほどきやがれ!!」 「待って下さい、枝の残りを切りますから」 文字通り頭に血が上ったジャンは、地面に着くや憤怒の形相でサシャをにらみつける。 とはいえ片脚をサシャの膝の上に抱えられ、しかも刃物を使われているので大人しくされ るがままだった。 どうやら自分の仕掛けだとバレているみたい…サシャは手を動かしながら考えた。どう しよう、告げ口されたら懲罰房行きかな。なんとか黙っててもらえる方法は…そうだ、 ジャンの弱点!…いや、そんなの知らないし…。何か好きなものをあげて懐柔?でもこの 括り罠はもう使ってしまったし…またいいポイントをみつけるには時間がかかる…干し肉 がまだちょっとあるけど、多分それじゃ足りないだろう…どうしよう~。 やがて最後の繊維が千切れ、ようやくジャンは解放された。枝が外れればワイヤー(立 体起動装置の予備ワイヤーをくすねたもの)をほどくのは簡単だった。サシャはなんとか ジャンの怒りを反らそうと、つとめて陽気に話しかけた。 「取れましたよ!足は大丈夫ですか?歩けます?いやー、ブーツを履いててよかったです ね~」 ジャンはいまいましそうにサシャを見やると、肩につかまって立ちあがった。どうやら 怪我はないらしく、数歩歩くことができた。時々痛そうに顔をゆがめたが、やがて屈伸と ストレッチをし、どこにも脱臼や骨折がないことを確認した。 そんな様子を眺めていたサシャは、急に気が抜けて空腹を感じ、「残っている干し肉を今 食べようか」などと考え始めた…その時、ジャンがくるりとこちらを向いた。 「ちょっと整理しようか」 表情は先ほどより落ちついていたが、やはり怒りをこらえているようだ。サシャは生唾を 飲み込んでから頷いた。困ったような笑顔を浮かべながら。 「あ、あのー…大変もうしわけなかったと言うか…」 「…ってことは犯人はお前でいいんだな」 「は、はいぃぃ…」 「助けてくれたことには礼を言う。ひっかかってからの時間はそれほど長くなかったし」 「はぁ…よかったです…」 「いったい何を考えてこんなモン作ったんだ?誰を呼び出してはめようとした?!」 「へ?だれって……誰でもないですよ?」 「じゃあなぜ!!嫌がらせか?」 「???何を言っているんですか?ウサギの通り道ですよ?ウサギが食べたいからに決 まっているじゃないですか!!」 「!」 ジャンはなんともいえない表情をすると、頭に手をやってその場にしゃがみ込み、小さ くつぶやいた。 「…芋女…」 ようやくサシャもジャンの怒りの正体が飲み込めた。…つまり、罠にかかっている間中、 誰にやられたのか、といったいらない考えを巡らせてしまったのだ。誰も通りがからない 早朝、いつ助かるのか分からない不安もあったろう。サシャはジャンが気の毒になった。 「ごめんなさい…」 しおらしくジャンの隣に膝をつく。ふと、先ほどの疑問が再度頭をよぎった。 「ジャンはどうしてここに…?」 「オレは散歩だよ、散歩」 ジャンの言い方はなんだか必死だった。そして、ちら、と木々の間に目線を走らせたの をサシャは見逃さなかった。何かを探しているのだろうか? サシャもつられて辺りを見渡す。すると、罠にした木の先に黒いものが落ちているのが 見えた。拾おうとしてサシャが立ち上がると、気配に気づいたジャンがはじかれたように 跳ね起きた。しかし足がまだ本調子ではないらしく、先にたつサシャに追い付けない。サ シャは手早く拾った。黒い手帳だった。昨日の演習の時に落としたのだろうか。 振り返ってジャンに差し出すと、ジャンはひったくるようにして受け取った。 「……」 「なんだよ、なんだっていいだろ!」 ジャンは先ほどと表情が違っていた。また赤くなっているが、これは…羞恥?…なんだ かよく分からないが、触れられたくないのだろうと察したサシャは話題を変えた。 「…ジャン、本当にごめんなさい。…人が来るところは避けたつもりだったんだ。人がい ると獣も通らないし」 「ふん。…まさか罠があるとはな。」 息を切らしながらもジャンは徐々におちつきを取り戻しているようだった。 「オレも油断していたとはいえ…お前、本当に猟師だったんだな」 どうやらジャンものってきたので、サシャは勢い込んで話し出した。 「私はまだまだ…。獲れるのは鳥ばかりだし。括り罠だって、本来大型動物には効かない はずなんだ。未熟だから迷惑かけちゃって…」 「…大型動物…」 「いやごめん、だから人間も当然かからないはずだったんだ!山では周囲に標識を出して 注意を促すんだけど、それは猟師にしか分からない印だから…」 「あー…まぁ悪気がなかったのは分かったよ…」 「本当?よかった!…お詫びと言ってはなんだけど、昨日作った干し肉があるんだ。…よ かったら食べる?」 サシャの言い方は、いかにも本心ではあげたくないけれどもやむなく、そして先方がど うしてもと希望するなら特別に、という気持ちがにじんでいた。そのためジャンも、サシ ャの精一杯の詫びの気持ちを汲むのも悪くない、という気になりはじめた。 「そうか…それは何の肉なんだ?まさか鶏舎の…?」 「えー、イタチやキツネじゃあるまいし。ヒヨドリの肉だから美味しいよ。日持ちがする からもう少しとっておけるんだけど…でも食べたいのならあげるから。あとムカゴもある し…」 「ちょっと待て、そんないっぺんに珍味を並べられても…ヒヨドリだって?ギャーギャー 鳴くあれか?」 ジャンは自分が知っている「食べ物」とかけ離れた感覚に、歩み寄りの気持ちが早くも 萎えていくのを感じた。 「ヒヨドリは美味しいよ!!果物しか食べないから臭みがぜんぜんないんだ!食べれると ころが小さくてちょっと物足りないけど、でも噛めば噛むほど味があって幸せと言うか… カラスも美味しいし食べでがあるけど、あいつらは獲るのが難しいから…」 「あ~、うん、分かった、オレはいいよ、遠慮する。サシャのタンパク源を奪っち ゃ悪い」 「…いいの?」 サシャがあからさまにほっとした顔をしたので、ジャンはなんだか可笑しくなってしま った。こいつの頭の中の90%くらいは食欲でできているんだろうな…。 「いいっていいって。お前は本当に色気より喰い気をだよな」 本当に、何の他意もなく言った一言だった。 「え…ジャンは喰い気よりも色気がよかったんですか…?」 急に、サシャが嬉しそうな反応を見せ、ジャンは戸惑った。 「そうは言ってねぇが…」 「よかったー。食べ物があまりないから…要らないって言うし…ジャンが喰い気よりも色 気がいいなら、話は早いですね」 「おいなんだよ、何の話が早いって?」 「またまたー。男と女がする色気の話なんて分かり切っているじゃないですか」 「はぁ!?」 「朝礼までにまだ時間がありますね、善は急げ、ですよ。ええと、目隠しがあって広いス ペースは、っと…」 どうやら事態は妙な方向に進みつつあるらしい。ジャンは、何やら辺りを点検している サシャを茫然と眺めた。が、気をとりなおしてなんとか言葉を絞り出す。 「ちょっと待て、なんでオレがお前と男と女なんだ!?それのどこが詫びになるのか説明 してくれ!」 乾いた枯れ葉を集めてより一層ふかふかにする作業に没頭していたサシャは手を止めて ジャンの方を向いた。そして考え深げにジャンの表情を確認すると、何かに納得したのか、 やさしい笑みを浮かべてこう言った。 「…故郷の村では、夜這いは若衆の最高の楽しみでしたよ。…大丈夫、何も怖いことなん てないですから」 やはりそういうことなのか、というある種の絶望と、言葉の中の微妙な誤解…いや誤解 ではないのだが今はそれはおいておこう…を感じて、ジャンは頭をかきむしりたい衝動に かられた。 「…お前の言いたいことは分かった。分かったから少し冷静になろうぜ、な?…あー、 あれだ、お前もっと自分を大切にした方がいいぞ?」 ジャンは精一杯「余裕がある」と思われそうな声色で説得を試みた。 対するサシャは全くの自然体、何の力みもつくりごともない。 「大切に…されていますよ?村の若衆は皆優しかったし、誰とするかは選ばせてくれたし …ここでも、たまにお肉をくれる人はいるし…」 またもや聞き流したいのに聞き流せない情報が飛び込んできた。 「お前、肉が喰いたくてそこまで…?」 「ちがいますよ~、その人が勝手にくれるんです~。ナイショだけど実はその人好みじゃ ないから、ちゃんと断っているんですよ?でも『もらってくれるだけでいい』って言うか ら…」 ジャンは心底その相手に同情した。同時に、サシャにも男の好みがあるという事実に新 鮮な驚きをおぼえた。…えり好みするということは、オレはひょっとして気に入られてい るのか?それともやむなく…?しかしそれ以上は考えたくなかったので、こうなったら雑 談でごまかそう、と自分に言い聞かせた。 「…お前から『好み』って言葉が出るとこわいな…く、喰われそうだ、はっはっは」 「…あっはっは、まさか噛んだりしませんよ~。でもキスで本当の好みが分かりますから ね、食べるのと近いのかも~」 「?」 「え、分からないんですか?かわいいなー、と思っていても、キスしたら『なんか違う』 って思うことありません?」 「へぇ?」 ジャンは記憶をさぐってみたが、入隊前の子ども時代の無邪気なチュウくらいしか出て こず、キスの善し悪しにまでは思い至らなかった。ふと、目の前のこいつはいったい何人 の男とキスをしたのかという好奇心が頭をもたげ、そんな自分に少しだけイラついた。 「あ、今、『そんなに経験豊かでうらやましい』って思いました?」 こう言われてしまっては、ものすごくイラつかざるをえない。 「思うかよ、イモ女」 「ジャンは大丈夫ですよ。なんかキスって、遺伝的に遠ければ遠いほど美味しいらしいで すよ?ミカサは東洋人だから…きっと美味しいって思ってもらえますよ~」 「!!」 これは完全な不意打ちだった。周囲に気づかれているかもしれないとは思っていたが、 ここまであからさまに指摘されたのは初めてだった。 「大丈夫ですよ、言いふらしたりしませんから。自作の恋の詩を書いた手帳、演習の時で すら持っていたなんてジャンは本当にロマンチストですね」 「ちょ…おま……見たのか!?」 「わわ、ごめんなさい~、見るつもりなかったのに見えちゃったんです~」 先ほどサシャが黒い手帳を拾った時、偶然ぱらりと開いてしまったのだが、そこは 狩猟で鍛えたサシャの目のこと、瞬時に内容を理解してしまったのだった。 サシャの言葉が真実であると見てとったジャンは、ふと感じた疑問を口にした。 「お前それじゃ…そっちは罠の件、こっちは手帳の件でイーブンじゃねぇか…なんで詫び とか言い出すんだ?」 「へ?…あれ、そうですよね…えへへへ、なんでだろう」 …えへへじゃねぇ…。ジャンは全身の力が抜けてその場にしゃがみこんだ。周囲には早 春の赤みがかったブッシュが茂り、梢では鳥たちが楽しげに鳴き交わしていた。 やがて、サシャも隣にしゃがみこみ、さみしそうにつぶやいた。 「…だって、ジャンがミカサに切ない片思いしているのみんな知っているじゃないですか。 これで私が『ジャンが手帳に詩を書いてた』って言ったら、わたし完全に悪者ですよ、こんなカード使えません…」 「そうか…『みんな知っている』のか…」 「気づかない方がおかしいと思いますけど」 「……」 「……」 「あー、チクショウ!どさくさにまぎれてヤっときゃよかったな!」 沈黙に耐えかねて、ジャンがヤケクソの冗談をとばした。 「…今からでもします?」 いつからそこにいたのか、隣でサシャがほんのり頬を染めて微笑んでいた。
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part1 278 くす、と少女は笑った。 卑猥に弧を描く唇と、上気して潤んだ瞳。その潤んだ瞳の奥に捕えられているのは俺で、怯えているように見えた。平静を保って「やめろ」といったつもりが、思いきり声は震えていた。 「ねえ、私、知ってるんだよ」 酷く緩慢に服のボタンが外される。一つ、一つ、また一つ、と。細い指がボタンを摘む動作が痺れるほどいやらしく思えた。襟を割り、俺の首筋に顔を近づけ──アニは楽しそうにそういった。ぬるりと鎖骨の辺りに生温い舌が這う。思わず声が出た。下腹部に高い熱が集まる。 早く止めればいいものを、俺はすっかり動けなくなっている。脳の奥が甘く痺れて声さえ出ない。自分に跨って勝手なことをするこの少女を、アニを、止められないでいるのだ。 「ずうっと私のこと、見てる」 冷たく小さな掌に頬を包まれる。彼女は項垂れ、金色の髪が頬や耳の辺りを擽った。 「私のこと、ずうっとずうっと見てる。ばれないように、目を合わせないように」 「──ッ」 唐突に、額にキスが落とされた。 疼痛がいよいよごまかせなくなる。ずきずきと痛むそこは、どうせ彼女には気付かれているのだ。その証拠に、小悪魔じみた笑顔と優しい手つきで、そこに手が這わされている。 「アニ、やめ……」 やめろというくらいなら自分で彼女を突き飛ばせばいいのだ。それができないのは、俺のせいじゃない。 布越しに加えられる微弱な刺激に、思わず女のような情けない声が出た。主導権は向こうにある。心なしか、アニの息も荒い。どうやら彼女は彼女で楽しんでいるらしい。 「…あんた、私とやりたいんだろう」 何もいい返せないのは、それが事実だったからだ。 妄想の中では何度も犯した唇や太腿が、今は目の前にある。せめて彼女にこの手で触れられたらと思うのだが、身体がいうことを聞かない。彼女を跳ね除けるのも押し倒すのも、この手さえ動かせたら。 このまま抵抗も何もせず、彼女に身を委ねるのも悪くないかもしれない。期待に鼓動が早くなった。 しかし、やんわり動かされていた小さい手はふいに静止する。 「…きもちわるい、女みたいな声、出してる。ねえ、これ、何でこんなに大きくなってるんだ?」 「アニ、やめろって……っ」 「やめていいの? これ、どうするんだ?」 「お、おい、アニ!」 いつの間にか、アニの柔らかい手にそれが握られていて、ライナーは思わず身を起こした。あどけない唇が迫り、不可抗力でキスをしてしまう。 アニのうすい唇が俺の唇を食んで、歯がかつんとぶつかって。胸焼けがするほど心地好い。零れる唾液が首に落ちた。 ぎゅうっと手に力が加えられ、呆気なく俺は射精してしまった。「気持ちよかったんだ?」キスの合間に問われるが、呼吸が邪魔で話せない。 「、わ、悪い、わるい、」 「あはは、かっこわるい。いきなりこんなことされて射精しちゃうんだ。…ねえ、私の手って、きもちちよかったかい?」 精液に汚れた手がべっとりと頬を撫でた。嫌悪感から急速に気持ちが萎えていく。けれどわざとらしく中指を舐るアニのせいでそれは半端に塞き止められる。まずい、とサディスティックに微笑まれて、ぞくりとする。もう自分の情けなさなどどうでもよかった。 アニのぎらつく唇が吊り上がる。 「私、絶対にあんたとはやらない」 とん、と食指で額が突かれた。ゆっくり俺の身体が床に沈む。 精液に濡れた指を舐めつつ、アニは猥雑に笑っていた。
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part1 391 ジャンは、今朝妙な成り行きでサシャに迫られた時のことを思い出した。 「なあ、サシャ」 頬を染めて近づいてくるサシャの顔を見つめながらジャンは声を絞り出した。 「はい?」 「お前は…その、俺が他のヤツを好きでも…やれるもんなのか?」 「んー…気にならない訳ではないけれど…それより、自分が相手を好きかどうかですね。 した後キライになる人もいるし、それまでたいしたことなかったのが実はイイ人だって 分かる時もあるし…」 「そういうものなのか?」 「そういうものですよ~。してみないことには本当に好きかどうかなんて分かりませんよ。 …その手始めがキス……ですよ?嫌ならやめればいいんです」 「はは…」 こ、これが据え膳喰わぬはなんとやらというやつか。 サシャが気にしないと言っているのだから話にのればいいと思う自分4割、 そうは言ってもお互い何の遺恨も残らない保証もないだろう、と慎重な 自分が7割いて、ジャンは動けないでいた。実は「慎重な自分」の中には 「手順が分からない不安」と「どうやら経験豊富な相手に主導権を 握られそうな不満」も含まれているのだった。 「大丈夫ですよ、嫌だったらすぐやめますから…」 サシャの顔がどんどん近くなり、こいつ、まつ毛が長いんだなどと 考えているうちに口をふさがれた。やわらかく、つるりとした皮膚が 上唇にあたる。ほのかに甘いサシャの汗のにおいが感じられた。 もっと近くで感じてみたい、もっと唇を味わいたい、という衝動が 慎重な4割を5割、6割に押し上げそうになる。 ところがサシャの唇は、ついばむ様にすぼめてジャンの口にもう一度だけ 触れてから、離れていった。サシャは目を細めて、ジャンの背後を みつめながら笑顔で言った。 「うーん、残念、時間切れですね。太陽が出てしまった…」 「そ、そうか」 ジャンはほっとしたような、肩すかしをくったような情けない気持ちに なった。それを気取られまいと、急いで背後を振り返り太陽を確認する (ふりをする)。林のむこう見える山脈の頂から、赤い太陽の先端が 顔を出していた。 「急ごう」 ジャンは(平静を装うために)立ち上がってサシャのワナに向かった。 踏んでしまった機構はぱっと見分からなくなっている。サシャが背後 から追い越し、迷うことなく枯れ葉をよけて地中のそれを掘り出した。 バネと小刀を組み合わせた簡単な仕掛けだった。 「それだけか?…自分で持てよ?」 「もちろんですよ。ジャンも忘れ物しないでくださいね」 思わず胸ポケットの手帳をたしかめた。ふん、と鼻で笑って返したが、 これは強がりだと自分でも分かっている。 「行くぞ」 早朝の林の中を駆けもどる二人の足取りは軽かった。
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final season 第72話「森の子ら」の「現在公開可能な情報」で、マーレの赤ワインが紹介されました。 「また、マーレ南部名産の赤ワインは、食事の隠し味や、お供としても欠かせない逸品。」 これは「食事の隠し味=食事とは壁内人類の事だ」というシャレでしょう。 食材(贖罪)である人類に赤ワインを飲ませて隠し味にしている、という意味です。 元ネタはフランス料理でしょう。 ジビエのオルトラン(ズアオホオジロ)を使った”伝統的な料理”はヨーロッパの食通をうならせる逸品だそうです。 この料理は、講談社の週刊モーニングで連載されていた漫画『大使閣下の料理人』でも登場します。 特筆すべきは、食材であるズアオホオジロの捕まえ方と料理方法です。 ズアオホオジロはカスミ網や鳥もちで捕えます。(地鳴らし=餅つきの伏線) 1羽捕まえておくとその鳴き声で仲間が寄ってきます。(アニ/女型の巨人の声で他の無垢の巨人を呼び寄せる能力) 一羽を囮にすれば大量のズアオホオジロを捕獲できるわけです。 捕まえたズアオホオジロは、食べる前に光を遮断した檻に入れます。 これは太陽光の変化にしたがって規則正しい食事をさせないためです。 そして運動不足にして大量のエサを与えて太らせます。 (人間が外出せずに昼夜の区別がなくなって、四六時中お菓子やジャンクフードを食べて不摂生をしていたら太ってしまうのと同じ) 十分に太ったらアルマニャックというブドウが原料のブランデーにズアオホオジロの全身を突っ込んで溺死させます。(酒・発酵・糀、米や麦や果物の伏線) 当然ズアオホオジロは苦しくて暴れます。 すると心臓の鼓動が早く激しくなり、飲み込んだアルマニャックが血によって全身の隅々まで運ばれ、染み込み、ズアオホオジロの味をとてもよくするのだそうです。 その後全身の羽を毟って丸焼きにします。(超大型巨人ベルトルトとの戦いで丸焼けになったアルミン)
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ジェムナイト・クリスタ(OCG) 通常モンスター 星7/地属性/岩石族/攻2450/守1950 ジェムナイト 地属性 岩石族 最上級モンスター
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dqa47m 製作者 デオドラ 出場大会 第五回大会 設定 種族:鉱物生命体 出身:放棄された世界出身 多次元世界研究・進攻用兵器試作型AOZ‐ORA(あおぞら) 材質 黒紫の部分:特殊加工されたミスリル鋼 赤紫の部分:黒紫に使用したミスリル鋼の純度を高めた上位鋼。 どちらも耐熱・対酸・対異次元に特化している。打撃斬撃にも割と強い。 操縦者を覆う紫色の部分:特別に生成した魔力をよく通す魔法水をガチガチに凍らせている。 他のどの部分よりも硬く、砕くのは極めて困難。操縦者の生命活動に影響はない。 操縦者:リッフェ・クリスタ キャラ設定・参加動機 リッフェが誕生した時、既にこの世界は死んでいた。 神が製作失敗と認め放棄したのか、またはすべてが偶然悪い方向に進んだのか。 とにかくこの世界には生物が存在しなかった。リッフェという鉱物生命体一人を除いて。 空は黒く濁り淀み、今にも落ちてきそうなほどの圧迫感を持っていた。 地上は腐臭や毒ガスが立ち込め、マグマがあふれ出し地獄絵図になっていた。 幸いリッフェは呼吸をしないし、生まれた場所にマグマはなかったので支障はなかったが。 『何故自分はこんな世界に一人生まれてしまったのか。何故世界はこうなったのか。』 元は研究施設だった、今は見る影もなく崩壊した廃墟で生まれたリッフェは何度もその事を考えた。 『この星が偶然滅んだだけかもしれない。世界にはまだ生物がいるかもしれない。』 リッフェはそう自分に言い聞かせ、無尽蔵にあふれる魔力を使い活動を開始した。 廃材などを駆使し自分の手足を作り、それを魔力で動かし十数年かけてロケットを作った。 そして何十何百何千年、もしかすると何万年かもしれないほどの長い年月の間広い宇宙を探索した。 そんなある日、ある大きな星を探索し終え、ついに結論を出した。 『自分以外の生物はもうこの世から絶滅したのだ。』 どの星に行っても自分の生まれた星と同じ景色、それ以上の惨状だった。 かつて宇宙間戦争があり何かがあったのだろう。数々のボロボロの資料から推察した。 リッフェはひどく落胆した。空間移動研究も進め自分の手足になる機械もかなり進歩していた。 しかしすべてが無駄だった。誰もいない、孤独なのだ。ただひたすら寂しいのだ。 疲れきってもう全てを諦めそうになった時に、《それ》は起こった。 神:この無限に広がる並行世界で、今この瞬間一番強いのは誰なんだ? 『は?』 リッフェは生まれてはじめて聴く他人の言葉が理解できなかった。 そして、それに続いた言葉に思考は完全に停止した。 神:よーし、決めよう!この並行世界、この時代で誰が一番強いのか!! 『ナニヲイッテイルンダ?コイツハ』 このどこか退屈そうな声の人物はこの世界の他に平行世界がいくつもあるのだという。 そして、その人物はその中で誰が強いのか知りたがっている。何のために? 推察するに暇つぶしだろう。 目の前の風景がゆがみ、そこに扉が現れる。この世界には自分しかいない。最強なのは当たり前だ。 自分が本当に一人なのを改めて突きつけられたのだが、リッフェは他の事を考えていた。 これは、自分よりも高度でより安全な多次元世界への移動方法だった。 あっさり自分の目の前にこれを出せる時点でこの世界を認識していたはず。 何故助けてくれなかったのか。孤独に一人さまよう自分を!! いいだろう、この名も知らぬ退屈な人物の挑戦を受けよう。 恋焦がれた他の生物と触れ合いたい。たとえ戦闘というなの交流が最初だとしても。 その後に青い空や海、文献だけで知る数々の素敵な景色や出来事を探すのだ。 そして、更に研究して、いずれこの力を身に付けてこの人物に挑み、超えてみせる。 この人物が神というのなら、それを超える神になってもう自分のような孤独な生物を生まない。 あんなに寂しい思いをするのは自分だけでいい。 新たな生きがいを見つけたリッフェは何も恐れずに戦いへの扉を開けた。 戦闘能力 リッフェ自体は魔力を無尽蔵に作れる能力を持っている。 その能力で行えることは、自分以外のモノを操作・使用する事。 が、呪文などでモノを使わず直接自分で攻撃する事は出来ない。 逆に言えば魔力を放出するものを操作・使用すれば魔力による攻撃は可能になる。 簡単に言うと、魔力を自分ひとりでいっぱい作れるが、自分ひとりでは使用は出来ない。作れるだけ。 操作・使用出来るモノがなければリッフェはとても無力な存在になるのだ。 また、リッフェ自体の硬度はそれほど高くない。 車を叩き潰せるほどの力があれば簡単にヒビを入れることが出来るだろう。 リッフェは自分のそんな部分をよく理解している。 一番の武器は長い間生き抜いてきたリッフェ自身の知識と判断能力かもしれない。 戦闘経験はおろか、対人経験も0だが。 戦闘方法 AOZ-ORAは元々戦闘用ではなく、多次元世界や生き残り生物探索用なので装備もそのままである。 強度も戦闘目的ではなく、環境適応されている。 生物探査装置 世界に自分以外の生物が生きていないか探索するために装備した探査装置。レーダーみたいなもの。 生命反応や生物の痕跡などを3秒に1回自動で探索する。 戦闘において隠れたり姿を消せる相手の発見・精密攻撃するために使用する。 障害物及び小隕石破壊砲 施設侵入し情報などを得るために、防護壁などを壊する時に使用する装備。 腕や足部分を回転させヘビーマシンガンのようにリッフェから供給される魔力を弾にして射出する。 両手両脚で使用可能だが、両脚使用時は飛行はできないのでジャンプをしている間だけになる。 多次元侵入捜査行動 リッフェはこの世界以外の生物にも期待して、別次元への移動方法を長年研究していた。 それを可能とした試作機がこの機体である。 神が使用した平行世界への移動ではなく、別のよく分らない次元に移動する行動である。 これは非常に危険な行動であり、長時間いると機体が捻じ曲がり破裂する。 AOZ-ORAの腕や足の関節のような部分にあるパーツを回転させる事で侵入する事ができる。 起動するのに1秒かかり、侵入するとあらゆる敵の攻撃は当たらない。 また機体は消えるわけではなく、相手からは半透明に見える。 実際には10秒間別次元に滞在できるが、脱出にも1秒かかるので実質最大9秒になる。 多次元への引きずり込み 最終手段としてリッフェが戦闘用に考えた凶悪な技。 対戦相手をつかみ、そのまま多次元空間に侵入する。相手が生身の場合入って2秒で破壊される。 相手が機械の場合3~4秒ほどで捻じ切れる。 あんまり使いたくないなぁと、本人は思っている。